従来の紙の回覧板は、長年地域を支えてきた大切な仕組みです。ただ、実際に運用してみると、今の生活スタイルに合わない場面が増えてきました。
とくに急ぎの連絡(防災・不審者情報など)は、紙だけでは間に合いません。そこで「紙を補う仕組み」としてLINEを使うことにしました。
町会でLINEを使う方法はいくつかあります。私の町会では、いろいろ比較した結果「LINEオープンチャット」を選びました。
| 種類 | 特徴 | 町会向き? |
|---|---|---|
| LINE公式アカウント | 配信数に制限あり。お店向き | △ |
| LINEオープンチャット | 無料・匿名で参加できる・人数制限ゆるい | ◎ おすすめ |
| 普通のグループLINE | 電話番号を知られる・管理が大変 | × |
スマホのLINEアプリから、オープンチャットを新規作成します。名前は「○○町会 回覧板」など、分かりやすいものに。参加には「参加コード(合言葉)」を設定して、関係者以外が入れないようにします。
オープンチャットの招待リンクから、QRコードを作ります。無料のQRコード作成サイトを使えば、スマホで読み取るだけで参加できるQRが作れます。これを回覧資料に印刷します。
少し皮肉ですが、最初の案内は紙の回覧板で行うのが確実です。「LINEでも回覧が見られるようになりました」という案内文と、QRコード・参加コードを載せた紙を全戸に回覧します。
登録した方にはLINEで、していない方には紙で。どちらでも情報が届く形でスタートします。回覧資料はLINEにも投稿し、回覧の遅れによる情報格差をなくします。
デジタル化でいちばん大切なのは、「全員が使えるわけではない」という前提を忘れないことです。
むしろ「紙をなくす」ことを目的にすると、取り残される方が出てしまいます。目的は「情報をより早く・確実に届けること」。そのための選択肢を増やす、という考え方が大切だと感じています。
私の町会では、約200世帯のうち、スタート時は15人ほどの登録でした。そこから少しずつ広げて、現在は約50人になっています。やってみて効果を感じたコツがこちらです。
大事なのはコツコツ続けること。一度の案内で一気に増えることはありません。回覧のたびに少しずつ、を積み重ねるのが結局いちばんの近道でした。
町会の回覧板のLINE化は、決して「紙をなくす」ためのものではありません。紙とデジタルを併用して、情報をより早く・確実に届けるための工夫です。
同じように「町会のデジタル化」で悩んでいる方の参考になればうれしいです。小さな一歩からでも、地域の情報共有は確実に良くなっていきます。一緒に、無理のないデジタル化を進めていきましょう。